寒くなってきた今日この頃洋服の衣替えや冬支度を始めている方も多くなってきたのではないでしょうか。冬支度をしないといけないのは人間もそうですが自動車もその一つです。
一番身近なものはやはりタイヤ交換ではないでしょうか。雪予報や寒波のニュースがテレビなどで流れ出すとタイヤ交換を行う車屋さん、ガソリンスタンドなどは予約や作業の車でいっぱいになり冬が近付いているなと実感します。そこで今回はトラックのタイヤ事情やスタッドレスタイヤについてお話ししようと思います。
トラックのタイヤ
走行するうえで必要不可欠な部品のタイヤですが、トラックのタイヤともなるとサイズも大きくなり大型トラックになると20トン越えの車体を支えることになるため耐久性も必要になります。また長距離運転になると乗り心地にも大きく関わってくるものになるので
妥協できないものになっています。乗用車に乗っていて隣を走るトラックのタイヤをみて大きいなあと感じたことある方も多いと思います。現物はとても重たく転がすのも一苦労で整備工場やタイヤ屋さん補助道具があるとはいえ扱うのは大変な作業になります。タイヤの種類や仕様もたくさんあるので見ていきましょう。
タイヤの種類
タイヤの種類には大きく分けて4種類あります。
・チューブレスタイヤ
・チューブタイヤ
・ラジアルタイヤ
・バイアスタイヤ
どのタイヤにもメリットがあり放熱効果が高い、パンクしても空気が抜けにくい、燃費が良くなる、安定性、高過重に耐えられるなどがあげられます。
またタイヤの目(パターン、溝)にも種類がありそれぞれにメリットがあります。
・リブ型パターン
・ラグ型パターン
・リブラグ型パターン
・ブロック型パターン
一つずつ見ていきましょう
リブ型は、ギザギザ模様がタイヤの縦方向に入っており撥水性に優れているので高速道路をはじめ舗装された道路の走行に適しています。安定性も高く幅広い車両に使われています。
ラグ型はタイヤの幅の真ん中から左右横方向に溝があるタイプです。駆動力・制動力が強くけん引力にも優れているので非舗装道路での走行に最適です。ダンプカーなど悪路走行の車に装着されています。
リブラグ型はタイヤ幅の真ん中にリブ型、左右端にラグ型の溝が入っているタイプのものになり汎用性が高いものになっています。ミックスタイヤといわれる種類になります。
ブロック型はタイヤ全面がブロックを敷き詰めた模様になっています。駆動性や制動性が高いので舗装されていない路面や氷雪路ぬかるんでいる場所に強いタイヤです。ブロック型の中に細かい切込みが入っているタイプがありそれがスタッドレスタイヤになります。見た目の差もあり分かりやすいです。
タイヤチェーン
せっかくこの時期なのでタイヤのすべり止め対策の一つであるタイヤチェーンについてもお話ししていこうと思います。雪国を走られるドライバーさん達には馴染みのあるタイヤチェーンですがその使い方、巻き方が分からない方も多いと思います。書いている僕もわかりません。一緒に勉強していきましょう。
まず初めにタイヤチェーンの袋に描いてあるサイズとタイヤサイズがあっているかを確認しましょう。
画像は乗用車のもので195/60R17 という数字です。
次にタイヤチェーンの向きの確認です。表裏、内側外側が存在するので確認しましょう。
チェーンの金具を見てみると引っ掛かりがあり折ってあるのが分かります。フラットな面を内側、折り返して飛び出している方が外側にくるようにします。
次はフックに注目します。カムロックと呼ばれる締め付け、増し締めをする金具がついている方が外側になります。向きが確認出来たらタイヤにかぶせてセットします。この時取り付ける場所は駆動輪に取り付けるようにします。
次に外側のラッチを仮止めして内側のフックを止めやすくするため車両を動かします。
次に内側を止めるため一度外側の仮止めを外し内側の取付をします。
その後内側と同じコマ数のところで外側を取り付けます。
次に外側についているカムロックを右回しで締め付けます。この状態になったら車両を動かしチェーンの引っ掛かりをなくしタイヤになじませていきます。動かすとまたたるみが生じるため増し締めをしていきます。増し締めをするためカムロックを緩めます。外側のラッチを外して増し締めを行います。余分なリングが出る場合には外しておきましょう。緩めたカムロックを再び締めつけます。
最後に付属しているゴムバンドを取り付けます。この時も金具を確認して引っ掛かりが外側に向き均等に引っ張るように固定して完成になります。
取付に関しては以上で完了になり停車した時などにこまめにチェーンの状態を確認しながら安全運転で雪道の走行をしていきましょう。
まとめ
今回はトラックのタイヤについて少しお話しさせていただきました。すごく身近な部品であまり気にしない方もいるかもしれませんが紐解いていくとたくさんの種類がありそれぞれに意味があることが分かりました。この時期ならではのスタッドレス、チェーン取付にも触れることができました。ますます寒くなるこれからに向けてタイヤの点検、部品の確認をするきっかけになれば幸いです。
販売部 営業 野田