トラックの荷台 平ボディ編

一概にトラックといってもたくさんのメーカー、車種、用途が存在しますが、今回は荷台に着目し、その中でも”平ボディ”についてお話していこうと思います。

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平ボディって何?

構造自体はとても簡単でトラックのシャーシ(フレーム)の上に平らな床面がありその3方に“アオリ”と呼ばれる壁のようなものがついています。あおりは蝶番と呼ばれる開閉装置がついており左右、後方が開閉できることによって荷物が積み下ろし出来るというものになります。
アオリの素材にも種類が有り木製、鉄製、アルミ製などの種類があり、用途によって使い分けます。荷物の大きさ、用途に応じて荷台の仕様、アオリの高さを変更することもできます。
身近なたとえであると軽トラックの荷台を思い浮かべてもらえるとイメージしやすいかもしれません。あの形のままで小型、中型、大型などサイズ展開がされています。平ボディに限ったことではありませんがボディの種類に高床、低床、超低床、などバリュエーションが存在します。高床の車両は積み下ろしの際はフォークリフトなどをメインで使用することが多くあると思います。対して、低床、全低床の車両は荷台の位置が低く作られているため人での荷積み、荷下ろしがしやすく近場での運搬や頻繫に積み下ろしするお仕事に向いています。前後でタイヤのサイズが違う車両も存在しているので一番適正な車両を見つけよく考える必要があります。

平ボディの特徴

一番にあげられるのは屋根がないところでしょうか。積み下ろしが簡単に出来、制限内であればどのような形も載せることが出来ます。価格も比較的安く出回っています。
ウイング車が入っていけない現場への搬入や建設現場でクレーン車を使用しての荷下ろしなどに向いています。
また、ボディの長さ以上のものを運ぶ場合も平ボディは重宝します。ですが荷物を載せるにあたり注意しないといけないこともあります。

制限外積載許可

制限外積載許可とは、電柱、変圧器、鋼材などの分割、切断することができないもので車両の積載制限(幅、長さ、高さ)を超えて積載する車両について出発地を管轄する警察署長が許可するものです。

○積載物の長さ 自動車の長さにその長さの10分の2の長さを加えたもの

○積載物の幅  自動車の幅にその幅に10分の2の幅を加えたもの 

○積載の方法(幅) 自動車の車体の左右から自動車の幅の10分の1の幅を超えてはみださないこと

許可が下りたら実際に運ぶ際に荷物の後端に赤い布をつけなければなりません。
街中で走っていると見かけることもあるかもしれませんね。こういった特殊な荷物を運ぶ際は運転者自身も意識してより慎重に走行する必要があります。
またこれとは別に特殊車両通行許可という内容の似た許可が必要になります。
認識として荷物が大きい、長い、はみ出す等の事例が発生する場合許可申請しなければいけないということを頭に入れておかないといけません。

積み込む際の注意点

平ボディトラックで荷物を積む際は、重量、積み荷の左右バランスを意識することが大切になります。バランスよく荷物を積まなければ運搬中に崩れて落下してしまう恐れがあります。後続の車や、歩行者などに被害が及んでしまう可能性あるので注意しましょう。配分や道路状況を踏まえて上手に積むことが求められます。
また積み荷をしっかり固定することも平ボディトラックでは特に重要になります。積載物は自由度が高く、屋根もついていないため荷物落下のリスクが高くなります。ロープやワイヤー、ベルトやチェーンを使用し確実に積み荷を固縛することが大切です。
荷物がむき出しの状態で保管されるケースも考えられるため盗難防止の対策も考えておかなければいけません。
屋根がついていないため荷物の保護をするために場合によってシート掛けを行うこともあります。陽にさらされるのもありますが、雨が一番の敵だと思います。シートに雨水がたまらないように真ん中を高くするなど工夫が必要になります。シートが垂れてタイヤとこすってしまう、張りが不十分でバタつく、テールランプなどの灯火類などにかからないように注意しなければなりません。積み荷の上での作業になるので商品を傷つけない、また作業者本人が荷台から落下しないように注意しないといけません。

最後に

今回は平ボディとはどういったものなのか、走行の際の注意点などをお話しさせてもらいました。今は知っているトラックの多くはウイングなどの箱車ですが平ボディの需要もとても多いです。建設現場やに荷積み、荷下ろしの観点から重宝されています。それに付随してクレーン付きやパワーゲート付きなど作業しやすく架装されているものもあるので用途に合った車選びをする必要があります。トラックのボディを気にすることはほとんどないかもしれませんが一つ一つ見ると仕様は様々で使いやすいように工夫が加えられています。いろんなこだわりを気にしてみるのも面白いかもしれませんね。

                                               販売部 営業 野田